株や債券、不動産、金利などへ分散投資することでリスクを回避

他の商品に比べてリスクが低い

銀行窓販売の解禁によって大きく成長した金融商品の一つに投資信託があります。投資信託とは、複数の投資家から資金を集めることで、スケールメリットが活かせる大きなファンドを作り、株や債券、不動産、金利などに分散投資を行う金融商品です。

株式と投資信託は元本保証がないという点で似ています。しかし、株式は利益が出ればそれを独占することができますが、損が出ればそれも全て背負わなければなりません。一方、投資信託は利益を他の投資家と分け合うことになりますが、損も分け合うことになります。

また、株式の場合は特定の銘柄に集中して資金を投入した場合、その企業の業績見通しが悪化したり、不祥事などで株価が下落した場合には損が膨らんでしまいます。投資信託は、株の他にも社債、国債、不動産、金利など値動きが異なる複数の金融商品に投資を行うため、リスクを分散することできるというメリットがあります。

個人の投資化一人がそれぞれの金融商品に冠する正確な情報や売買のタイミングを把握するのは困難ですが、投資信託では各商品に精通した資産運用のプロであるファンドマネージャーがいるため効率的な運用ができます。ただし、ファンドマネージャーや資産を運用する信託銀行の力を借りるため、その分のコストを負担する必要があります。

一口に投資信託といってもその種類は様々で、株式投信と公社債投信があり、それぞれが追加型と単位型に分かれています。株式投信は読んで字のごとく「株」を組み入れて運用しており、その組み入れ比率やどの業種の銘柄を選ぶかによって、株式投資と変わらないハイリスク・ハイリターンの投資信託ができあがります。一方、公社債投信は元本や利払いが確定してる国債や社債で運用を行い、株式を組み入れないより安全性を重視した商品です。

投資信託協会では、各投資信託をそのリターンとリスクによって5段階評価を行っています。証券会社(販売窓口)で配布されている目論見書にその評価が記載されていますので、購入をお考えの方は投信の性格を知る上でも絶対に参考にすべき評価といえます。

また投資信託の格付け機関ともいえる第三者機関(R&I投信評価、モーニングスター社)が、投資信託の過去の運用実績を参考として、今後どれくらいの収益性が見込めるかを評価を行っていますので、そちらを参考にするのもよいでしょう。